ワザリング・ハイツ ~本館~

Something childish, but very natural.

スラヴ文学

フランツ・カフカ『審判』を読む

「カフカは、作家たちのなかでも、おそらくいちばんずるい作家だろう」と書いたのはジョルジュ・バタイユであった。カフカを焚書にすべきか、共産主義者のあいだで議論になったというのは私も知らなかったのだが、カフカの文学自体があいまいで摑みどころの…

ミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』を読む

池澤夏樹が編んだ世界文学全集にも収録されている一冊。英訳で読んで以来、実に八年前ぶりの再読。以前はこれをどう扱ったらいいのかがよくわからなかったが、このたび丁寧に読みなおしてみると、なるほど、これはすごい小説である。しかしクンデラの出して…

ヴィスワヴァ・シンボルスカを読む

私が大学生のころに夢中で観た映画はクシシュトフ・キェシロフスキ(Krzysztof Kieślowski)の作品群である。面白いことに彼の代表作「トリコロール三部作」のうち『赤の愛』はシンボルスカの詩に影響を受けたものなのだという。そんな偶然も手伝って、おり…